闘病5年間の記録  月次海外旅行の半年

2013年9月20日の手術から3年が経つが、このブログは健在である。誕生日以来だから約半年ぶりの更新。

この半年間で変わったことといえば、これまでお世話になってきた井上医師が3月末で日赤を離職されたので、担当が橋本医師にバトンタッチ。井上医師は千葉県の病院で勤務されるとのことで、最後は「先生に会いにいけますかね」「遠いから・・・。では」でお別れ。2年半、本当に感謝の念しかない。橋本医師に変わったことで、最近若干診断と治療の考え方が変わってきている。今までは毎週通院していたが各週になった。検査は体調が変わらない限り必要最少限で行うことになった。例えば、CTは3ヶ月に1回など。H医師の担当ではないが、血糖値の状況を見て8月からコントロールのための薬剤と投与量が変わった。

総合的な状態は変化無しと見てよいのだろうと思う。

5年生存率
5年生存率

以前にも書いたが、統計上StageⅡでの手術後の5年生存率は44%となっている。井上医師からは、まず2年。それからは生存率は高くなるといわれていた。その生存率推移を示したこんな形状のグラフをどこかのWEBで見た記憶がある。つまり統計的には、術後の山を乗り越えて生存率も高くなっていく途上ということか。それでも個体としては、再発するかしないかという二択状態にあることに変わりはない。

このような統計的な話は話として、気持ち的には最初の2年間を乗り切ったというホッとした感情があり、そういった意味では再発してからあの時ああしておけば良かった、どこどこに行っておけば良かったとか、後で思いたくないということに強くこだわっていた1年だったように思う。

海外旅行
グランドキャニオンにて

そんなことでカメラ片手に思いつくまま旅に出た。特に4月から8月まではサバイバル3年目が始まったころから計画しだした海外旅行が結果的に月次旅行となった。

  1. 4月:ロンドン~アイスランド
  2. 5月:オーストラリア ウルル~メルボルン(女房殿と一緒)
  3. 6月:ドイツ~オーストリア~イタリア
  4. 7月:グランドキャニオンなどキャニオン巡り
  5. 8月:アイスランド(女房殿と一緒)

5月のオーストラリアは、昨年の早くから還暦旅行として女房殿と一緒に計画していた。誕生日は2月だが気候を考えるとゴールデンウィークの頃がよかろうというのでこの時期になった。目的地はウルルであったが、周囲の色々な場所の方を期待していた。しかし行ってみるとウルルは見る角度と時間で思いの外表情をかえる。その豊かな表情に魅せられてしまった。グレート・オーシャン・ロードと最後に立寄ったメルボルン市内もよいところだった。
撮ってきた写真は福童屋 GALLERYに掲載している。

アイスランドは4月に撮影旅行に行き、帰国後撮影してきた写真を見せていたら女房殿が「アイスランドいいね。夏の自然を見に行かない?」と言うことになり、即計画し8月に実現した。今回はアイスランド一周の旅なのでレンタカーでは効率が悪いし運転で疲れる。7日間リングロード一周というドライバー、ガイド付きツアーに乗っかった。アメリカ人家族、中国人女性の一人旅、我々夫婦+スペイン人ガイド、ポーランド人ドライバーという、総勢8人の合宿という状態だった。毎日食事を含め朝から晩まで一緒なので、最後にはファミリー状態に。7日目最後は記念撮影とビッグハグでお別れ。楽しい旅だった。
4月と8月の画像ををあわせて福童屋 GALLERYに掲載している。

ヨーロッパは、30年前によかったアルプスにもう一度、あの時行けなかったWengenを見たい、というところから始まった。旅の様子は「福童屋Blog 旅 ドイツ~オーストリア~イタリア 2016」に、また画像は福童屋 GALLERY掲載している。

7月のアメリカは、後述のコンサートの時期にあわせて計画したもの。写真撮影はしたいがなかなか思い切って行けなかったスロットキャニオン (Note 1)を中心としたネバダなどの渓谷・砂漠のエリアだった。ナバホ居留地内であったり、幹線道路からラフロードを数時間ドライブしないとたどり着けないところであったりと普通の観光ではあまり行かないところである。ある会社のツアーでしか行けないスロットキャニオンはそのツアーの5名だけで独占できたし、グランドキャニオン、ノースリムのタウィープ展望台 (Tuweep Ovelook)も我々のツアー4名だけで午前中を独占できた。左の写真はこの展望台でガイドが撮ってくれた一枚である。その他、ブライス渓谷も日本人はあまりいかないスポットだろう。こういう所へは何かのきっかけがないと行かないものだけど、行けば良い旅行になることを再認識した。撮ってきた写真は、徐々に整理して福童屋 GALLERYに掲載する予定。時期は未定

  1. Notes 1; アメリカ南西部の幅が狭い渓谷 砂岩などの層が美しく、代表的なアンテロープ渓谷(Antelope Canyon)は多くの写真が紹介され観光スポットとなっている。

ということで、結果的に4月から8月までの5ヶ月間は月次海外旅行となった次第。

会社・社会との繫がり
宇宙エレベーター協会のイベントの一つ
気球を上げて、その係留索に沿って昇降機を上下させる競技会(SPEC)の様子
2014年8月富士山麓大沢扇状地にて

会社の仕事は基本的に在宅。必要に応じて会議に出席、外部とのミーティングに出席したりして、これまでと変化なし。後輩達に向けて実施したレクチャーの文書化、今の会社を異次元の世界に導く可能性を秘めたプロジェクトの提案など、将来に向けての夢作りに専念している。

最初の2年間はさすがに気持ち的余裕がなく、社外の活動とは一線を画してきた。前述のように最近では少しは余裕も出てきて、ほとんど趣味で会員になっていた宇宙エレベーター協会での活動をマジで始めた。今年の5月には理事に選任されもした。ぎりぎりの予算で運営されていて余裕がないため、現在はもう少し収入源を確保するための営業活動を行っている。最近これがなかなかチャレンジンングなことだと判ってきたところである。一方で、この活動を通してこれまで縁もゆかりもなかった分野の方達と面識ができるのは楽しい。JAXAに打合せに行くなどどいう機会は確かに今までにはなかった。今後はイベントの企画などでもっと人の輪を広げることを楽しみにしている。

フェイスブックで知ったフォトグラファーの方達とリアルでお話できる機会があるなど、こちらでも輪が広がってきた。その中の複数名がこの一年でナショナルジオグラフィックのコンテストで新人賞授賞、First Prize授賞、パリのコンクールで入賞など快挙を達成され、驚き!このような皆さんからいろいろ教えて貰いながら、私なりの写真撮影を楽しんでいる今日この頃である。

ハマり
ケルンにて

実は2014年末写真に嵌まり始めたころ、NHKを見てベビーメタルにも嵌まり始めていた。2016年の現在は当時よりもずっと人気が出てきているようで、「メタルダンスユニット」「KAWAIIメタル」などと表現されていたりもするようだ。とにかくライブにハマるバンドである。ボーカルの声に魅せられるし、大音響のなかノンストップ、MCなしのコンサートはインパクトがある。

2015年、行こうとした北米ツアー観戦は周囲に止められ、ネット上の情報と映像を漁るだけだった。とはいいつつも密かに今年4月のウェンブリーアリーナでのワンマンライブのチケットを9月の発売と同時に買っておいた。そして今年の4月、オリンピック選手村の見学とアイスランドの撮影旅行を絡ませて、ついに観戦してきたのである。これで完全にハマり。小さな会場で見たい、FESでも見てみたいと思い立ち、ドイツとアメリカも行くことにした。ラッキーなことに3度の最前列。そのうち一回はセンターと絶好の位置に入り込むことができ、滅茶苦茶楽しんできた。何万人、何十万人いるか判らないファンのなかでもこんなに良い思いをした人はほとんどいないのではないだろうか。一緒に観戦したファンの人とメル友になったり、リアルで懇親会が行われたりと、今まで知らなかった世界を垣間見ているのも想定外、エクストラの楽しみである。

日本のコンサートでは撮影禁止だが欧米では限られた機材での撮影およびSNSへの投稿が認められている。むしろ奨められている場合もある。ということで随分写真も撮ることができた。おそらく一切撮影できないようであれば観戦回数は少なかっただろう。

ちなみに、今日9月20日は、東京ドームで2016年ワールドツアー最後のステージ。参戦だ。See you!