フィンランド 2015

何年も前に女房殿が 「フィンランドに行こう。オーロラを見に」 と言っていたが、昨年のカナダでオーロラは堪能できた。ただ、一度も足を踏み入れたことのない北欧への想いは消えずに残っていて、今回はオーロラとは真逆の、白夜の時期にプランをたてた。

午後9時 まだ青空が広がるヘルシンキの空。 6月の終わりの夏至に近い時期でも、この緯度では沈まない太陽は見られない。 しかし、夜中でも明るい。まずは、白夜を体感。
最初のうちは、時差もあり、明るいうちにベッドに入るのに一苦労した。

街の新緑と太陽を楽しむ人々が印象的だった。北欧=日光浴 のイメージ。 この写真は若干曇っているランチタイムだがご覧の通り。大通公園の芝生は人で一杯。

アアルトの建物訪問を予定に入れなかったけど、一つくらいは有名な建築をと思って行ってみたのがテンペリアウキオ教会(別名「岩の教会」)。大勢の観光客のザワザワで、ピアノの生演奏も楽しめる状況ではなかった。写真も下の方を撮りたくない気持ちで天井を中心にしてしまった。


シベリウス記念碑は、ガイドブックのイメージよりはこじんまりとした感じ。ここは下から見上げる写真を撮るのが定番のようで、画像検索しても正面の写真はあまりない。


ヘルシンキではトラム一日券を購入してブラブラ、のんびり散歩を楽しんだ。どこもこのように緑がきれいに手入れされ、とても気持ちのいい街だった。

中心街も綺麗にされている。このヘルシンキ中央駅は通り抜けできて便利なので何度も横断した。ミラノなどと同じターミナルだが、今まで見たどのターミナルより明るい印象だった。


ヘルシンキ大聖堂は予定外だったが、ランチに入ったレストランの直ぐ近くだったので一枚。青空が綺麗な100%観光写真
カフェは外からの目には余りさらされない中庭にテーブルを広げていて、また、自前でビールを造っている。分厚いグリルド・ハンバーガーがうまかった。


街の中心に海があるのは、景色もさることながらその周りの活気が伝わってきて人も集まる。古い建物、いくつも並ぶマーケットのテント・・・ 定番的ではあるが美しい。

自宅のリビングを飾る作品と出合えないかとデザイナー地区と繁華街を歩いてはみたものの、徒労に終わった。デザイナー地区のショップは紹介する地図やショップが開設しているWebサイトを見ていかないと、上記のレストランのように外からは隠れている部分がよく分からないらしい、と後でわかった。
下の3枚は宿泊したホテルでの写真。 リノベーションされた廊下は照明によるサインがユニークだったし、窓からは古いアートがこんな風に見えたりして、東京とはちょっと違った雰囲気。


そう言えば、アアルト設計のアカデミア書店に立ち寄ったのだった。大理石の回廊と柔らかな光。確かにそうなんだが建築的な良さがピンと来ない。ま、好き嫌いもあるし良しとする。

ヘルシンキでの2泊のあとは、今回の旅の目的地である湖水地方へ車を走らせること約300km。道路は分かりやすく渋滞もなく、とてもスムーズなドライブを楽しむことができる。今回滞在したのはArt & Design Villasという、北欧のアーティストがコンペで優勝した際の作品。建物もさることながら、インテリアも何名かのアーティストが各々の作品でそれぞれのヴィラの個性を創り出している。当初からフィンランドの湖畔のヴィラに滞在しようと決めていたが、ロケーション、食材調達の利便性、快適性などを考慮した結果、ここがぴか一だった。

左の写真は我々が滞在したヴィラのイメージ。Johanna Ilvessaloの縄跳びをする少女。キッチンにも使われている。
他のヴィラやホテルロビーには、Kari Cavén, Kaarina Kaikkonen, Marika Mäkelä, Teemu Saukkonen, Hanna Vahvaselkä, Rauha Mäkilä, Antti Keitilä, Pekka Jylhä, Jussi Tiainen, Nina Roos そして Sinikka Tuomainen というアーティストたちがイメージを提供している。
右は近くの森を散歩した際に摘んで帰った野の花。初夏なので森はこんな草花で溢れている。

このホテルでの5泊は、目の前のサイマー湖を眺めながらヴィラ・ライフを楽しむのみ。気が向いたら近くのWalking Treckに出かけたり、ボートでのクルーズをしたり、ぶらり散歩を楽しんだりで、最後はサウナでのシメ。この旅行の前後に個人的に嬉しいことがあったので、ちょっとしたお祝いになったことも記憶に残るだろう。

今回の旅で撮った湖水地方の写真を福童屋Galleryに掲載している。そちらもご覧あれ。時間によって、天気によって表情を変える光景には魅入られた。