闘病5年間の記録  通常運転進行中

2月末(2017年)に歳も一つ重ね、この3月20日で手術から3年半が過ぎた。恒例の経過報告の掲載が遅れてしまったが、病気が悪化しているわけではない。やりたいことが多すぎて、制限ある活動時間の有効活用ができていないのである。つまり、手が回っていないのである。とはいえ、継続していきたい。と言うことで、やっとの事で更新している。

体調

殆ど変化無し。化学療法第45クール完了。このクールを始めたとき、化学療法室で、「こんなに長い間投薬を続けている患者は少ないですよ、ベテランさん」という話がでた。Webでは、ケース・バイ・ケースだが平均8回程度繰り返すなどという記載が見られる。確かに。わたしのケースは、術後の病理検査で転移が認められているので、再発しないように押さえるしかないと理解している。そんな状況なので加療が続けられることは嬉しい限りである。また、膵がんの抗がん剤治療中に、ひとりで海外旅行に行くなどとは聞いたことないですねとは、いつもの担当医師の言葉。これからも続けなさいと励まされている。

とはいえ、常時絶好調というわけではないし、手放しに無茶しているわけではない。4月にはCTと久しぶりに内視鏡検査を受検予定

旅行
ロフォーテン諸島レクネス

前回の報告以降、一週間をこえる旅行らしい旅行は一度だけ。2016年12月にノルウェーからイギリスと回ったときである。この年は前半に5回も海外旅行にいったので後半はセーブ。12月に行こうと思ったきっかけはコンサート。(後述) その前後に日程を取ることができれば・・・思い出したのが、ノルウェーのロフォーテン(Lofoten)諸島の冬景色。こんな景色を見てみたい、撮影してみたいと思い始めた。調べると冬期はオフシーズン、天候も良くない。交通機関も麻痺することがある。しかし、場所を転々とせず一ヶ所の目的地に3泊する予定を組めば、どうにかできるだろうとあきらめなかった。結果、OK。記憶に残る滞在だった。

イギリスでは、グラスゴー、マンチェスター、リバプール、バーミンガムと中部から北部の都市を回った。コンサートの間の観光で、かつ、雨。さささっと回ったという感じが強い。

この旅行でも二つ三つ驚いたこと、面白いことがあった。

ロフォーテン諸島で飛行機が着いたレクネスで、レンタカーを借りて宿泊場所に向かった。途中スーパーで買い込み、暫く走り、ナビをセットしようとしていると、窓を叩く人あり。見るとレンタカーのカウンターのお兄さんだった。どれどれセットしてあげようと言うことでお世話になった。約30分前に会っただけなのに、覚えていてくれたことと、こんな親切をしてくれたことに感激した。最後に「走っている方向、逆だよ。10kmほど戻るんだね。」

そしてたどり着いた宿泊先はロルブーというこのあたりの漁師の小屋を改造したり、模して立てたりしたロッジスタイルのホテル。エントランスに行くと、ドアが閉まっていて、手書きのメモが貼ってある。曰く、「御用の際は、この番号にご連絡下さい。直ぐに参ります。」苦労してかけると、少しかかるという。なぜなら自分は自宅にいて車で向かうから。エッ! 彼女が到着して解ったのだが、オフシーズンで客は私と長期滞在している人がいるだけとのこと。全くもって静かな時間を過ごすことができた。レストランなども殆ど空いていなくて、スーパーで買い込んだ食材で料理して食べるだけで外食もなし。その静かな3泊の滞在中、ずっと雪か雨が降っていた。雨がやんだのは2日目の正午前後の2~3時間と出発日の朝だけ。その2回の機会に撮影したわけだが、撮りたいと思っていたイメージはまさにその時の光景―灰色の空、雲やガスがかかる山、真っ白ではない地面。撮ってきた写真は、福童屋 GALLERYに掲載している。

宇宙エレベーター協会
協会顧問、フェローおよび理事

理事に就任して半年が過ぎた頃から、活動にも熱を帯びてきた。。深く関与すればするほど、将来の実現した絵が見えてくるようになったからだろう。

「宇宙エレベーターって何?」という質問をされたときには、「静止衛星からケーブルを垂らし、そのケーブルに昇降機を取り付けて宇宙へ登ってく、いわばエレベーターです。」というような返答をしていた。しかし、最近では、惑星、衛星あるいはアステロイドなどから宇宙空間へ、そして、宇宙空間と地球上を繋ぐ縦方向の輸送施設であるというような返答に変わった。ロケットは現実的ではない。毎日1,000機ものロケットが大量の燃料を消費し、大気中に大量の排ガスを放出することは、コスト面からも環境面からもハードルが高すぎる。そんな中で、今のところ考えられる唯一の代案が宇宙エレベーターなのだ。

とはいえ、まだまだ課題は山積している。最大のチャッレンジは地球上に作るために必要な強度のケーブルであるが、まだ開発されていない。だが、火星、月、アステロイドに作るのであればその問題はなくなる。地球のエレベーターでも、ケーブル以外の周辺技術の開発は先行して進められる。そのようにポジティブに考えて、現時点でまず一歩を踏み出すことが重要だと考えている。なぜならば、米国ではまだ消極的な活動しか進められていず、日本が最先端を歩んでいるという事情があるからだ。

2017年3月2日、GSPECと名付けた次期実験のためのキックオフ・イベントを開催した。GSPECの概要を説明し、さて、どうやって実現させるかというパネルディスカッションおよび討論会とした。パネルだけでなく一般席まで巻き込み活発な議論となった。宇宙飛行士の山崎直子さん、アニメ監督・脚本家の富野由悠季さんなど多彩な顔ぶれに集まってもらった。限られた準備期間ではあったたが大盛況の結果となった。そして、その後、この議論で出てきた課題を解決すべく、5月を目処にいくつかのワーキンググループをつくり、このプロジェクトをより発展させることに時間を使っている。

なお、宇宙エレベーターやGSPECに興味がある方は、是非宇宙エレベーター協会のサイトを見て頂きたい。上記キックオフのときの映像を使用した動画も作成している。

コンサート
Red Hot Chilli Peppers
Guns and Roses
BABYMETAL

音楽は好きである。中学の頃ビートルズがまだチャートを賑わしていたころから、ロックを中心に洋楽をよく聴いていた。いろいろな変遷はあるが、J-WaveにTOKIO HOT 100という番組で、椎名林檎が邦楽として初めて1位を獲得した頃には、自分も邦楽ばかりを聴くようになってきていた。

変化があった。BABYMETALがきっかけである。前回は彼女らの東京ドームコンサートに行くところまで書いたが、彼女らのコンサートの延長で長いあいだ気にもとめなかった他のロックグループへの興味と湧いてきているのである。学生時代に大好きだったエマーソン・レイク・アンド・パーマー(ELP)のエマーソンとレイクが亡くなったのもきっかけの一つになった。

名前だけはよく知っていたレッド・ホット・チリ・ペッパーズがベビメタをサポーティング・アクトとして帯同するというので行ってみた。次はスラッシュやダフという昔のメンバーが戻ったガンズ・アンド・ローゼズ+ベビメタに参戦。4月は、ベビメタなしの二組のコンサートを観戦する予定だ。レッチリもガンズもおじさんになって衰えが垣間見えるが、経験を積んだという面も実感でき凄く楽しめた。

  1. Notes; 掲載した写真は、自分でコンデジで撮ったもの。写真撮影ができるということも大きな愉しみの要素である。
    前にも書いたが海外のアーティストのコンサートではコンデジでの撮影が認められていることが多い。
会社でのお仕事

2017年3月末日で、取締役を辞し、4月から非常勤となった。

30歳の時この会社の基を作り始めてから、人生の約半分をこの会社とともに歩んできた。れからは、明日の組織を作るため微力ながら力になりたいと考えている。

こんな感じの半年だった。では次の報告まで

See you!