デティフォス
駐車場から、10分ほど歩くと轟音のヌシが見えてくる。デティフォス(Dettifoss)だ。落差45m、幅100mほどもある巨大な滝である。しぶきも巻き上がって半端ない迫力だ。このしぶきの中で、レンズを付け替えて撮影したんだが、コンビニ袋が役に立った(笑)ガイドは、やめておいた方がいいとアドバイスしてくれたがやっぱり望遠で撮りたかった。最初の写真の左上に赤い点が見えるが人だ。サイズ感がわかるというもの。また、モノクロ写真じゃないのにこの白黒のコントラストが、迫力を伝えていると感じた。2枚目は再度レンズを付け直して広角サイドで撮ったもの。広さがわかるというものだ。
正面から少し戻って10分ほど北へ行くと、滝全体を見渡せる高い場所に出る。3枚目はそこからの一枚。先ほど間近に見た場所も見えている。
このデティフォスは、巨大氷河ヴァトナヨークトルから流れているヨークルスアゥ・ア・フィヨットルム(Jökulsá á Fjöllum)という川にある。氷河が削り出した細かな岩粉や大量の土砂を含んでいるため、水は灰褐色に濁っている。驚くことに、大量の土砂を含む水による浸食によって、滝は年間50cmほども後退しているとのこと。
この旅行記を書くときに情報を集めていたら、デティフォスは映画『プロメテウス』のイントロに使われた滝だと知った。え、あのイントロ? と思い、冒頭部分を見直してみた。確かにデティフォスだとすぐわかる。滝そのものはほとんどそのままの姿で、VFXで作られた滝ではない。そして、宇宙人「エンジニア」が自らのDNAを滝に流し、それが地球上の生命、ひいては人類の起源につながるという話だったっけ……。それにしては、生命の起源は数十億年前という単位だし、デティフォスなんて1万年前にも今の姿ではなかったんだよなぁ?――などと考えたが、映画の中でここがデティフォスだと言っているわけではない。原始の地球を表す風景として使われているのだから、そんなことを考える方が野暮というものだ。そんな妄想を巡らせながら改めて写真を見ると、「生命の起源」の滝と言われてもおかしくない迫力があると思う。
デティフォスの南にセルフォス(Selfoss)という滝があり、トレイルで行き来できる。 デティフォスから片道10分ほどのトレイルだが、岩が滑りやすく、平坦なのに歩きづらかった。
セルフォスはデティフォスの上流にあたり、高さは10mほどで高くはないが、幅広く、いくつもの流れに分かれて優雅に流れ落ちている。すぐ近くなのにこの違いは面白い。
とても滑りやすかった。
このあたりでも岩壁には柱状節理の縦筋がはっきりと見える。
2016年に訪れたのはデティフォスとセルフォスの二つの滝だったが、これらの滝があるヨークルスアゥ・ア・フィヨットルムという峡谷には、上流のセルフォスをはじめ、いくつもの滝が連なっているそうだ。時間に余裕がある旅ができたら、それらもたどってみたいものだ。