ヴィナトヨークル国立公園で歩いたスヴァルティフォス・ループ・トレイルは、スヴァルティフォスの滝、アイスランド最高峰クヴァンナダルスフニュークル、スヴィナフェルスヨークトル氷河などを望める絶景連続のハイキングコースだ。
スヴァルティフォス・ループ・トレイル
ススカフタフェットルの駐車場から登り、ストーリライクル川(Stórilækur)やバイアルギル谷(Bæjargil)に沿って進んでいくと、スヴァルティフォス(Svartifoss)が見えてくる。そして、滝壺の上に到達し、滝壺レベルまで降りた。
かつて、この辺りは、スカフタフェットルスヘイジ(Skaftafellsheiði)と呼ばれる、複数の玄武岩溶岩流が重なった1000 mを超える玄武岩質の山稜・高地だった。約30万年前、噴火に伴う溶岩がその高地を流れ下り、古い河道を埋めた。その溶岩がゆっくり冷える過程で、収縮によって柱状節理が生まれ、現在のスヴァルティフォス(Svartifoss)の黒い柱状の岩盤となった。その後、現在のバイアルギル(Bæjargil)を流れる川による侵食が進み、柱状節理の崖の下部が削られていった。基部を失って不安定になった上部の岩盤が崩落することで、崖は少しずつ上流側へ移動していったと考えられている。このような侵食と崩落が繰り返され、現在見られるスヴァルティフォスの姿が形づくられたのだろう。
また、周囲の地形は氷河や水による侵食の影響も受けており、スカフタフェットル一帯の谷や山腹には、その長い地形形成の歴史が刻まれている。つまり、歩いたハイキングコースは、滝そのものだけでなく、長い時間をかけて形づくられてきた地形をたどる道のりだったわけだ。
戻りは同じ道ではなく、当時S6と表示されていた東寄りのルートを降りていった。実は、このルートが絶景街道だった!
滝を後に進んでいくと、眩しいと言ってもいいくらい鮮やかな真っ白な光景がドカンと広がった。折からの青空との対比で鮮烈だった。実は、この道を歩いていたときの記憶はあまりない。只々、見とれて歩いていた。
今回、旅行記を書くにあたり、山や氷河の名前を調べたので、記録しておくことにする。
左側つまり北寄りに、クリスティーナティンダル(Kristínartindar)山、その奥に緩やかなヴァトナヨークトル(Vatnajökull)氷河の広大な本体が見え、その右側には、とげとげの白い塊がある。氷河から突き出した岩峰で、ヌナタク(Nunatak)といわれるものらしい。
その右にスカフタフェットルスヨークトル(Skaftafellsjökull)氷河舌上部があり、その上方には、アイスランド最高峰クヴァンナダルスフニュークル(Hvannadalshnúkur)が雲の合間から覗いている。
更にその右にスヴィナフェルスヨークトル(Svínafellsjökull)氷河の上部が見え、そこにはエーライヴァヨークトル(Öræfajökull)の東側の外輪山を構成する主要な峰の一つフレイザルティンドゥル(Hrútsfjallstindar)のものと思われる氷山のような頂が見える。
その上に見える頂は氷山のようだ。
ちょっと不気味だ。
約2時間のハイキングだったが、最高に気持ちが良かった。
駐車場に降りてくると、見上げる景色もまた良いと感じ、少し離れたところで改めて撮ってみた。
4月の旅行では、青い氷の洞窟を見てみたくて、スカフタフェットルのVisitor Centerでツアーに入ろうと思ったのだけれど、溶解や崩落の危険があるため、3月までで閉鎖したと言われて諦めた。残念ながら、期待通りにはいかないのが自然というものだろう。
4月のスヴァルティフォス・ループ・トレイルのハイキングは、2度のアイスランドの旅の中では最も思い出に残る、印象深い風景を見せてくれた。